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プラネタリーヘルスに関する最新の動向をお伝えします

内閣府、気候変動に関する世論調査の速報版を公開

2025.11.15

2025年10月31日、内閣府から「気候変動に関する世論調査(速報)」の結果が公表されました。今回の調査は全国3000人を対象(有効回答1766人)に行われ、気候変動への関心や脱炭素、影響・適応、熱中症予防まで幅広い視点で国民の理解を把握する内容となっています。今回の公表結果は速報値で、2026年1月頃に確定値が公表される見込みです。

気候変動が引き起こす問題に関心があると回答した割合は、91.7%と、2021年(88.3%)・2023年(89.4%)から着実に増加しています。関心がない割合も7.8%と、2021年(9.3%)や2023年(9.8%)から減少しました。気候変動影響として「夏の暑さ」を挙げた割合が95.1%に上り、近年の夏の高温が関心の高まりに影響していることがうかがえます。

一人一人が二酸化炭素などの排出を減らす取り組みをしたいと回答したのは89.2%と高い水準ではあるものの、2021年(91.9%)や2023年(90.2%)と比較して減少しました。取り組むことに消極的な理由としては、「地球温暖化対策として効果があるのか分からない」と回答した割合が56.4%と多数を占め、2021年(48.4%)・2023年(47.5%)と比較して高い伸びを見せています。これに対し、「地球温暖化への対策を行う必要性を感じない」と回答した割合は11.0%と、2021年(15.1%)・2023年(14.8%)より減少しています。このような回答から、多くの国民が対策の必要性自体は認識しているものの、一人一人が取り組むことの意義を疑問視している傾向にあるといえます。

気候変動への適応について、少なくとも言葉を知っていると回答した割合は32.7%、知らなかったと回答したのは51.6%であり、「適応」という概念の普及は依然として課題があるといえます。適応に関する情報入手経路はテレビ・ラジオが多数(83.8%)ですが、地方公共団体のホームページ、民間企業の広告・ホームページやSNS、家族・知人・友人などが高い伸びを示しており、今後の普及推進を図るにあたって参考になりそうです。

プラネタリーヘルスの観点からも、気候変動や関連する取り組みへの関心は、プラネタリーヘルスそのものへの関心に直結することから、上記の回答値は大きな意味を持ちます。個々人による取組みの意欲が低下傾向にある中、健康・ウェルビーイングの観点から個々人への影響を捉えるプラネタリーヘルスの考え方は、一人一人が環境問題に取り組む意欲を高める上でも、重要性が高まっているといえます。