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2025年1月の世界平均気温が過去最高を更新

2025.02.18

2025年2月6日、EUの気象機関であるコペルニクス気候変動サービスは、2025年1月の世界平均気温が13.23℃に達し、観測史上最高を記録したと発表しました。この数値は産業革命前の平均気温と比較して1.75℃高く、パリ協定が目標として掲げる1.5℃の抑制目標を大きく上回る結果となっています。

この発表は、すでに2024年の世界平均気温が産業革命前比で1.6℃上昇を記録し、国際社会に衝撃を与えていた中でのさらなる上昇となりました。2023年から2024年にかけての急激な気温上昇について、エルニーニョ現象の影響が1つの要因であるとされています。2024年夏ころに同現象が収束し、その後2025年に入りラニーニャ現象が発生したことから、専門家の間では、2025年は2024年の記録を上回る可能性は低いとの見方がなされていました。そのため、2025年1月の平均気温が前年を上回った事実は、気候変動がより深刻な段階に突入している可能性を示唆しています。

日本国内においても、2025年2月3日に気象庁から2025年1月の天候が公表されました。過去最高記録には至らなかったものの、冬型の気圧配置が例年より弱く、全国的に平年を上回る温暖な気候となったことが報告されています。

2025年1月の平均気温が、2024年からの継続的な温暖化傾向の一時的な影響なのか、あるいは2025年全体を通じてさらなる気温上昇が続く兆候なのかは、現段階では不透明ですが、気候変動の進行状況を把握するため、継続的に状況を注視する必要がありそうです。