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プラネタリーヘルスに関する最新の動向をお伝えします

環境省、最新の気候変動影響評価報告書の最終案を取りまとめ

2026.02.12

2026年1月20日、環境省は、気候変動が日本社会に及ぼす影響を総合的に評価する「第3次 気候変動影響評価報告書」について、中央環境審議会(気候変動影響評価・適応小委員会)で最終案を取りまとめました。本報告書は、気候変動適応法に基づき政府が定期的に実施する気候変動の各領域に関する公式評価であり、農業、自然災害、健康、産業、国民生活など7分野・約80項目にわたる影響を、最新の科学的知見に基づいて整理しています。正式な報告書の公表は、2026年2月に予定されています。

今回の評価では、全体の約3分の2にあたる項目で「重大な影響」または「緊急性が高い影響」が認められました。プラネタリーヘルスの観点から注目されるのが、健康分野に関する影響評価の記載量が前回評価から大幅に増加された点です。猛暑の頻発・長期化に伴う熱中症リスクの上昇に加え、循環器疾患や呼吸器疾患への影響、災害時の医療提供体制への負荷など、気候変動と健康の関連がより多角的に整理されました。

今回の最終案では、気候変動は、自然環境の変化を通じて人の健康や社会経済システムに連鎖的な影響を及ぼすため、環境政策と健康政策を切り離して考えられないことが改めて示されています。特に、健康影響に関する記載が大幅に拡充されたことは、気候変動対策を単なる環境問題としてではなく、人々の健康を守るための施策であり、その重要性も高まっていることも表しています。正式な報告書の公表を踏まえ、政府としてどのような政策を打ち出していくのかが注目されます。