看護学教育モデル・コア・カリキュラムにプラネタリーヘルスが明記
2025.03.27
2025年3月17日、文部科学省から看護学教育モデル・コア・カリキュラムが公表されました。このカリキュラムは、全国の看護学校等において看護学教育を行うにあたってのモデルとなる考え方や求められる資質・能力等を示したものです。今回の改訂版は、2027年度入学者から適用される予定です。
今回の改定において、このカリキュラムにプラネタリーヘルスが明記されました。具体的には、求められる資質・能力を一覧化した同カリキュラム別表の「資質・能力、到達度、指導体制と委託の程度、ブループリント」における項目の中に、「SO-01-02-03 地球環境、社会環境と人間の健康の相互関係、すなわちプラネタリーヘルスの観点について理解している」と明記されました。
環境(あるいは気候変動)と健康との相互関連性についての理解を養うことは、同省から2022年11月に公表された医学教育モデル・コア・カリキュラムや歯学教育モデル・コア・カリキュラム、薬学教育モデル・コア・カリキュラムにおいても明記されていました。しかし、プラネタリーヘルスを正面から記載したのは、看護学教育モデル・コア・カリキュラムが初めてと見られ、この1~2年におけるプラネタリーヘルスへの関心の高まりをうかがわせます。
今後の医療・健康領域における教育課程においてプラネタリーヘルスがどのように浸透していくのか、また、今後普通教育課程への波及は見られるのかなど、プラネタリーヘルスと教育に関する動向は1つの注目するべきポイントといえるでしょう。