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環境省、CO2 の年間増加量が過去14年間で最大を記録したことを公表

2025.02.10

環境省、国立研究開発法人国立環境研究所、及び国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、温室効果ガス観測技術衛星(Greenhouse gases Observing SATellite : GOSAT)の1号機である「いぶき」(2009年打上)の観測データから、2023年から2024年にかけての地球全体の二酸化炭素濃度の年間増加量が、観測開始以来最大の3.5 ppm/年に達したと発表しました。

観測データによると、地球全体の二酸化炭素濃度は2010年の388 ppmから継続的に上昇し、2024年には421 ppmを超える水準に達しています。環境省によれば、今回の急激な増加の背景には、2023年から2024年にかけて発生したエルニーニョ現象による高温や干ばつ、森林火災の影響、さらには人為的な二酸化炭素排出量の増加が要因として考えられると説明しています。

上記の観測結果は、2024年の世界平均気温が工業化以前から1.5℃を上回ったとのデータとも符合しており、気候変動が深刻化していることを示す重要な指標といえるでしょう。2023年から2024年にかけて、こうした気候変動の深刻化を示唆する指標が次々と報告されており、今後も注視する必要があります。