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プラネタリーヘルスに関する最新の動向をお伝えします

プライマリ・ケアのための感染症情報サイトにおいて「気候変動と感染症」が取り上げられる

2025.01.22

日本プライマリ・ケア連合学会から、プライマリ・ケアのための感染症情報サイトが公開されています。このサイトは、同学会の感染症委員会感染症診療・対策チームによって作成されたもので、感染症診療の原則や各感染症の症状・検査・治療など、プライマリ・ケア(総合診療)において重要となる感染症関連情報がまとめられています。

その中で、「気候変動と感染症」が1つの主要トピックとして掲載されています。同学会は、会内にプラネタリーヘルス委員会を設置し、2024年度の学術総会において「プライマリ・ケアにおける気候非常事態宣言(浜松宣言)」を公表する等、プラネタリーヘルスに関して積極的な取組みを行っており、そのような取組みが反映されているものと思われます。

気候変動と感染症のページでは、気候変動は人々の健康に及ぼす影響の中でも特に感染症の拡大が懸念されていることが、WHOによる年間25万人の追加死亡の発生予測等に触れながらまとめられています。また、感染症増加の主な要因としては、海水温上昇による水質変化、気温上昇による蚊などの媒介生物の活動活発化、気候変動に伴う人口移動による感染リスクの上昇や、生物多様性の低下による人獣共通感染症の増加の可能性などが挙げられています。

上記のコンテンツを含め、日本プライマリ・ケア連合会の発信するプラネタリーヘルスに関する情報は、今後も参考になるものが多いものと思われます。