プラネタリーヘルス・アライアンス等の代表団が日韓・東南アジアを訪問
プラネタリーヘルス・アライアンス(PHA)とジョンズ・ホプキンス大学プラネタリーヘルス研究所(Institute for Planetary Health)の代表団が、2024年11月6日から20日にかけて、日本、韓国、シンガポール、マレーシアを訪問し、各国における取組みの視察と協力関係の強化を行った模様です。
PHAの公表情報によれば、日本では、厚生労働省と環境省の担当者との会談が行われ、広島大学でのシンポジウムではPHAディレクターのサミュエル・マイヤーズ教授が基調講演を行いました。PHAの報告によれば、政府・大学のいずれにおいてもプラネタリーヘルスに対する高い関心が示されたとのことです。
韓国では、インチョン市で開催された世界健康都市フォーラムにおいて、都市空間におけるプラネタリーヘルスの重要性が議論されました。PHAによれば、潘基文・元国連事務総長の支持も得て、台湾、モンゴル、日本、韓国、香港、中国本土を含む東アジア地域ハブの設立に向けた動きが本格化しているとされています。
シンガポールでは、持続可能な都市設計と経済発展に関する議論が行われ、2025年6月にワシントンDCで開催予定のプラネタリーヘルス・シティーズ会議に向けた協議が進められました。また、マレーシアでは、保健大臣との会談や科学アカデミーとの協議を通じて、国家プラネタリーヘルス行動計画の実現に向けた支援体制について検討が行われました。
PHAは、この一連の訪問を通じて、アジア地域におけるプラネタリーヘルスの取り組みが、政府、学術機関、専門家の間で大きな支持を得ていることが明らかになったと評価しています。こうした動向から、アジア諸国において、プラネタリーヘルスに基づくアプローチが着実に根付きつつあることがうかがえ、今後のさらなる発展が期待されます。